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理絵と雅弘


叫月 息子の子供
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雅弘は朝ベッドで目覚めていた。
なかなか起き出す勇気がなくて、
グズグズしている。
どんな顔をして母と顔を合わせたらいいのか不安だし、
ハッキリ言って顔を合わせることを恐がっていた。
昨夜、両親の寝室に入って、寝込んでいた母の上に
のしかかっていった。
実の母に乱暴してしまった。
逃げるようにして自分の部屋に戻った
結局は、母親と顔を合わせず登校したが、
今度は、ますます学校から帰りづらい。
メールで謝ろうかとしたが、できない。
言い訳を考え始めたがあるはずがない。
「このまま家出でもしようか。」
と思うがそんな勇気もない。
堂々巡りに陥り、今度は、母のせいにしようか?
などと、せこい考えまで浮かんで消える
まるでコソドロみたいにそうっとドアを開け、
忍び足で自分の部屋に辿り着くとほっとなって、
とりあえず胸を撫で下ろす。
母の里絵は、息子の暴挙を交通事故にあったようななもの
と考えていた。
翌朝になってみると加害者である息子の気持ちを
思いやる余裕が生まれ、今朝からコソコソと出入りする彼が、
少し可哀想に思えてきたが暫くは無視することにした。
息子は空腹に耐え切れなくなり、覚悟を決めて台所へ入った。
テーブルの上にちゃんと一人分用意してあったが、
母は隣の居間でテレビを観て、雅弘を無視している。
兎に角まず食事をして、それからだ。
と思ったが、食べ終わってもお互いを無視し続けた。
そんなような家庭内関係がいつまで続くのかな。
と思ったが、やけにあっさりと元の母子に戻った。
あの夜のことをお互い忘れ去ったように
父親が二ヶ月間の海外主張から家に帰ってくると
この母と息子の第二ラウンドがはじまった。
雅弘は父に嫉妬心を抱きはじめ、里絵は待ち望んだ筈の
夫の肌に嫌悪感を感じた。
母子のこの意外な感情は、理屈では説明できないが
その原因ははっきりしている。
「息子と関係したせいなのかな?」
と母は思い巡らす。
雅弘は苛々感が強まり
「母と言うより、俺の女を寝取られたくない。」
と気持が変化していく。

夫に抱かれた深夜。
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里絵がシャワーを浴びている最中、
息子が全裸でバスルームに闖入してきた。
「親父に抱かれただろ。」
それが第一声だった。
とくに驚いたふうでもなく母親は息子から
視線を外しただけだ。
「なんで関係するんだよ。」
それが息子の第二声だった。
母は無言で、シャワーを息子にかけはじめた。
「母さん、俺。」
第三声はあまりにも惨めったらしくて
思わず彼女は微笑んだほどだ
母と子は一緒に風呂場を出たが誘ったわけでもないのに、
母は当然のような感じで、息子の部屋に入った。
途中の廊下で口に人差し指をあて
「音をたてないで。」
と息子の顔を見上げたのは母のほうだ。
母と子のセカンドセックスはこうしてはじまるが、
導入部も熱中部もスムーズだ。
雅弘はまさかこういう展開を予想していなかったので、
風呂場へ押し入る直前一発抜いていた。
それで少し余裕を持って里絵の肉体を愛撫できた。
里恵は息子に抱かれることで
「夫との汚れを清めたい。」
そう言う気持ちがあった
この夜を境に、同じ屋根の下で夫婦の形態は
変わってしまう。
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里絵と雅弘が夫婦で、
父親はただのスポンサーになった。
母は息子の子を妊娠してしまう。
自分の子供だと疑わない父親は世間体を気にして
「高齢出産だろ?」
「堕ろしたほうが。」
とか言うが、雅弘の子供に間違いがないと
知る母親は産む決心をしていた。
母と子は誰にも気兼ねなく愛し合えたが、
日毎に里絵の肉体の虜になっていく雅弘とは対照的に、
母の苦痛が深まることになる。
父親との行為が堪らなく嫌になった。
息子とのことさえなければ家庭内別居するのだが、
あまりに雅弘と愛し合い過ぎ、
母子の秘め事を隠し通したいと思うと、
リスクを犯せない。
嫌々ながら夫を受け入れていたが
遂にその限界がきた。
すでにお腹に息子の子を宿しているという緊張もあったが、
父親の手が乳房に触れた瞬間
「いや!やめて!」
と大声で叫び、ベッドから転がり落ちた。
呆然とする父親はすでに里絵の眼中になく
ただ里絵は、お腹の子の父親である息子の元へ
駆け出していた。
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