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2012年06月

鮮明な冬・・・高村光太郎(智恵子抄作者)

この世は一新せられた

黒船以來の
總決算の時が来た

民族の育ちが
それを可能にした

長い間こづきまはされながら

舐められながら
しぼられながら


假装舞踏会まで
敢えてしながら

彼等に
學び得るかぎりを學び

彼等の力を
隅から隅までを測量し

彼等のえげつなさを
滿喫したのだ。

今こそ 古しへにかへり
源にさかのぼり

一瀉千里の
奔流となり得る日がきた。


何が総決算だったのだろう。

大東亜戦争(太平洋戦争)が明治開国以来、
長い間、欧米列強にこづき回されてきた、
日本人の、ひいては有色人種の白人社会に対する
総決算であったことを一遍の詩に託している。
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