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薬草(サイコ)採り(2)

蜘蛛が淵 (2)

むかし北上の山中で、薬草(サイコ)をとりそれを売って
暮らしていた男がおりました。
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ある日。

いつものように薬草を探しておりますと蜘蛛が淵に
流れ込む沢の岩場の上に、しばらくは家族全員で
楽ができるほどよい値がつく薬草をみつけました。
でも・・・・。
人が容易に近づけぬ上。真下は蜘蛛が淵。
男は少し考えておりましたが
崖をよじ登り始めます。
首尾よく薬草を手にした男。
こんどは崖を降り始めます。

が・・・

あとすこしというところで
足を滑らせ蜘蛛が淵の沢に落ち
死んでしまいました。
残された幼い息子は、あまり身体の丈夫でない
母親に精のつくものを食べさせようと
よく蜘蛛が淵で釣りをしました。
そこはよく魚が釣れるところでした、
ところが、その日に限って魚が一匹も釣れません。
不思議に思った息子は、草履を脱ぎ
淵の底を覗いてみました。
なんと、川底に大きな山椒魚がこちらを
見上げております。
覗き込む息子の頭の中に山椒魚が
直接語りかけてきます。
「俺はおまえの父親・・・」「崖から落ちて死んだ。」
おまえと母親の行く末が心配で成仏できない。」
「そこで。」
「サエの面倒をみてくれまいか。」
「まだ言い寄ってくる男などがいる。」
我に返り急いで母親に伝えると、
サエは肩を震わせて泣き、
「私に言い寄ってくる男がいるんだ。」
「成仏できないでいたんだねぇ。」
思わずふたりは抱き合い、泣きつづけました。

しばらくたったある日。
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その日は、あのときと同じように
魚が一匹も釣れません。
息子は
(もしや?)
そう思いまして草履を脱ぎ
淵の底を覗いておりますと
やはり、いつぞやのあの大山椒魚が現れ、
「息子よ。」
「おまえがもう少し大きくなったら」
「おっ母のサエを嫁にしてやってくれないか?」
「おまえとサエの事が心配なうちは成仏できぬわ。」
「そうすると、おとうは成仏できるのかい?」
「そうだ。」

あの山椒魚との約束から
春、夏、秋、冬、4つの季節がなんどか巡り来て。
だいぶ経たある年のこと。
息子は立派に成長し、逞しい若衆になっておりました。
その日息子は母に語りかけます。
「おっ母。」
「何かえ」
「おれも嫁をもらってもいい歳だ。」
「ほんになあ。」
「誰か心当たりでもあるのか。」
「ある。嫁はおっ母がええ」
「ええっ?」
「私をあんたが嫁にもらってくれるというのか。」
「したがお前の母だぞ」
「イヤか?」
「こんなお婆でいいのか?」
今では考えられないことでございますが
当時は大らかというか、山奥の里では
家の存続の為に両親の兄弟姉妹、
父や母と子供の近親婚というのは
事情が許せば、普通に行われたようなので
ございます。
当時は十二やそこらで子供を産みましたので
お婆と申しましても三十前半から四十
そこそこ。
現代の感覚から申せば
まだまだ女の盛りでございましょう。

息子から己を
「嫁になってくれ。」
と言われた母親のサエは
頬を赤らめ、泣き崩れました。
息子は母サエと祝言をあげ
その初夜が来ました。
「さあ、あんたの嫁になった。」
「私を抱き見も心もあんたのものにしておくれや。」
「何も心配は要らないんだ。」
そう言うと母は床に横になり、目を閉じました。

息子は震える手でサエの胸元を広げ、
夢にまで見たふっくらした乳房が
目に飛び込んできて、
喉がカラカラに乾いてしまいました。
心の臓もドキドキと激しく
思わず胸の谷間に顔を埋め
ただもう、ハァハァハァと喘ぐばかりでした。
「そんなに慌てなくてもいいんだよ。」
「私は、生涯あんたの女になるんだから」
「刻限はたっぷりとあるからね。」
サエに優しく抱きしめられると
ようやく落ち着いた息子。
自分も裸になり、寝巻も脱がせ
お互い裸になりました。
豊かに盛り上がる乳房を揉みながら、
口を吸うと切なそうに
舌を絡めてきます。
誰に教わったわけでもなく息子はサエの口を吸いつつ
片手でサエのわき腹を撫で、柔らかいお腹を撫で回し
橘 雪子
導かれるようにサエの秘密の園へ手を這わせます。
こんもりと盛り上がった女陰に至った瞬間、身震いして
しがみつき、切ない悲鳴を上げてしまいます。
息子の指がサエの割れ目に辿り着くと
恥ずかしさが頂点に達して、
真白い全身の肌は、ほんのり桜色へと染まり
しっとりと汗ばんできました。
「私をあんたのものに、しておくれ!」
その後のことはもう夢見心地。
天国にでも登ったような気持ちよさで
幾度も、幾度も、
サエのなかで果ててしまいます。

「ああ、おっ母!」

「こんなにも女って気持ちいいのかい?」
激しく腰をサエに打ち込みながら問うと、
「サエと呼んでおくれ。」
と懇願してきます。
サエは白眼をむき
息子の背に爪をたてながら気を遣ると
意識を失ってしまいます。
ただ、息子の万羅を締め付ける女陰だけは
別の生き物のように
「ヒクヒクヒクッ」
と何時までも、何時までも
息子の万羅に絡(から)みつくのでした
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