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鵺伝説#066 月が見ていた。

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「あとで行くから」


琢磨はベッドに横になって待っていたが、
随分待たされ眠っていた。
夜中になってから、優しい母の香りがして、薄目を開けると同時に、
そっと母が顔を寄せてきて、軽く唇を触れてくる。
待ちくたびれた愛おしさに、ついつい乱暴に美佐の首に手を回し
強く引き寄せてしまう
ふたりの態勢はすぐに入れ代わり、母の上体に息子が乗り掛かって、
次第に熱を帯びた口づけをはじめた。部屋の明かりは美佐が消してくれたらしく、
初夏の微風と月明かりだけが、愛し合う親子を優しげに包んでいる。
待たされてた苛立ちを美佐にあたろうとしてたが、
もうそんなことはどうでもいいほど、美佐を抱き締められた喜びに、
琢磨の若い血が騒ぎ出している
美佐はバストコンプレックスという程ではないが、
自分の胸を貧弱だと思っていて、はじめの頃は息子の琢磨にさえ見られることを
嫌がっていた。
しかし反応は敏感だ。
母しか女をしらない琢磨でさえそれがわかる。
愛撫をはじめてしばらくすると、小ぶりな美佐の乳首は
元の倍以上に膨らんで、強く吸うと千切れないかと
心配になる。
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なので一時、琢磨は美佐の乳首そのものに夢中になった。
乳首を含んであげた時の美佐の表情が堪らなく好きで、
控えめに嬉しそうにほほ笑むようすが、母への情感を強く抱かせる
美佐の乳首の突起具合を見てから、琢磨は徐に、もっと敏感な股間に
顔を伏せはじめそれで美佐が父に抱かれたのかどうか判断しようとする。
実際に解る訳はないのだが、解った気になる。
よしっOKだ!
美佐に直接聞けば話は簡単だが、そんな勇気はなかった。
母の股間は乳首よりも、もっと敏感だった。
発芽をはじめるクリット陰核は、琢磨が口に含むと、
美佐は身をよじって忍び悶え、声を無理に殺して悲鳴を上げる
いくら高まっても、美佐の全神経は下で寝ている夫を伺っている。
それはどうしょうもないことだった。親子で不義を犯してるのだ。
高まれば高まるほど罪悪感も同じように心と体を切り裂く。
夫に不満があるわけでも、夫婦の愛がなくなっているわけでもないから、
その懺悔の想いは強まることはあっても消えるものでなかった。
ただ美佐自身はわかってないが、その抑圧された神経が快感を高めてしまうことだ
琢磨はあまりに美佐が苦しそうなので、途中でクンニをやめた。
もう声を押し殺していれないほどで、いつ大声を上げてしまうか、
自分でコントロールが効かない直前まで、母を押し上げていた。
そんな母を可哀想になる。
急いで勃起したペニスを美佐の膣内に埋め込んだが、
それでも美佐は随分中途半端で不満げな様子だ。
そんな美佐と口を絡めあったまま、腰を上下にはげしく動かした。
腰のスピードを段々早くしていくと、吸い合っている舌の動きも乱暴なものになる。
そうしていないと、また美佐は大声で喚いてしまいそうだから、口を放さない
この頃になるとふたりの喘ぎ声より、性器結合部の摩擦音の方が大きくなっている。
恥骨がぶつかり合う音と、愛液が膣内で擦られてズボズボッとあげる音が高まる。
そして母子は気持ちの上でも、もっとも苛まれるときを迎えてしまう。
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快感が強まれば強まるほど、夫父の存在が気になり、
妊娠受精が気になる。
琢磨はこのまま出したい!と思い
ダメだ!と思い、
母が感じすぎて大声を上げないか心配になる。
美佐も同じだ。このまま逝きたいが不安でしょうがない
射精の直前になってペニスを抜くと、
母の顔を跨ぎ美佐の唇に向かって搾り出した。
もっと口を開けて欲しいと思ったが、美佐のなにか不満気な表情を見下ろしてると、
そうも言えなくなる。
母の口に向かって射精できてるだけでも感謝しなくちゃいけないのだろう。
渾身の力で握って、最後の一滴まで絞りだすとゆっくり琢磨は美佐の顔の上から腰を退けた。
ベッドから降りてティッシュを持ってきて、
母の口の回りの精液を拭き取って
今度は自分の舌を使って母の口の周りを舐めてキレイにした。
眼を閉じてじっとしている母の乳首を軽くしゃぶり
次に母の股間をティッシュでキレイに拭いてからパンティをはかせてやろうと
すると
「いいわ自分でするから」
とゆっくり起き上がる。
琢磨には、いつもこの終わった後の時間が辛くてしょうがない。
自分だけいい思いして、母は中途半端だし
美佐といっしょにシャワーに行きたいがダメだし、
なんと言っても、母が夫婦の寝室へ戻るのだと思うと
辛くて悲しくなる
ドアを開けて出て行こうとする美佐を抱き寄せてキスした。
もっと一緒にいたいと思うがそうはいかないとわかっている。
ますます別れが切なくなる。
切なくなると又股間の物も勃起してくるから始末が悪い。
美佐の手で握らせようと、別れ際の優柔不断な情けない未練がましさをつづけてると、
「もういい加減にして」と母に告げられ、ドアの外に消えていってしまう
息子の部屋から出た美佐は、まず夫婦の寝室を覗き夫が熟睡してるのを確認した。
安心して洗面所に入り、歯を磨き、軽くシャワーを浴び
下着を着替えた。
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キッチンに入りジュースを一口飲んで寝室のベッドサイドの鏡台に腰掛けた。
ぼんやりと暗がりで自分の顔を見つめていて妙な気になる。
夫の寝息を耳にしてるのだが、なぜか今までのような夫の存在感がない。
存在感ではなくスマナイ、ゴメンナさいという気が湧いてこない。
改めて自分自身をえ?と、おもったほどだ
鏡台の前に座ったまま、美佐はじっと夫の寝顔を見ていた。
見下ろしていると、見詰めるほどに息子の顔が浮かんでくる。
こんなコトは初めてだし、夫に対してなんの感情も湧かなくなった反面
息子の顔が頭から消えなくなる。
どうしたの、私
そう思ったときから胸が苦しくなった。
なッ、なに?
胸の苦しさに切なさが加わった。
そしてその切なさに悲しみが沁み込んでくる
月光のイタズラはいつも人に残忍だ。
母親は自分の寝室から今スグに出ていくが、
精神的には二度と戻って来ることはなかった。
美佐の心が夫から離されてしまったから、
元の夫婦には還れない。
母親が部屋を去った後琢磨は寝られなくて暗い部屋で月を見ていた。
本人に意識はないが、確かになにかを祈っていたんだろうか。
それが叶ったのだから。
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